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以 前、 芍 薬 甘 草 湯 が 無 効 な「 こ む ら 返 り 」に 大 柴 胡 湯、 お よ び 疎 経 活 血 湯 が 奏 功 し た 2 症 例 を 報 告 し た 。 今 回 は 頸 椎 脊 柱 管 狭 窄 症 に 大 柴 胡 湯 と 疎 経 活 血 湯 の 併 用 が 奏 功 し た 症 例 を 提 示 す る 。

60 代 男 性 。 1 か 月 前、 書 き 物 を し て い た と こ ろ、 急 に 右 手 の 力 が 入 ら な く な り 箸 を 掴 め な く な っ た 。 MRI で 頸 椎 C 4/5 〜 C 6/7 の 椎 間 板 に よ る 脊 柱 管 狭 窄 症 と 診 断 さ れ た ( 下 図 ) 。 手 術 を 勧 め ら れ た が 薬 の 内 服 で 様 子 を み る こ と に し た 。 し か し 改 善 が み ら れ な い た め、 漢 方 治 療 を 希 望 し 受 診 。 降 圧 剤 も 服 用 中 。

手 の 屈 筋 は ほ ぼ 保 た れ る が、 伸 筋 は 筋 力 テ ス ト で 3+ ~ 4−/ 5 と 中 程 度 の 筋 力 低 下 を 認 め る 。 知 覚 障 害 は 認 め な い 。 下 肢 の 運 動 障 害 や 膀 胱 直 腸 障 害 も 認 め な い 。 脈 は 80 滑 弦 有 力 。 尺 脈 弱 。 舌 は 暗 紫 紅 で 胖 大、 白 薄 苔 に 被 わ れ る 。 舌 下 静 脈 の 怒 張 が 目 立 つ 。 腹 診 で 左 右 の 胸 脇 苦 満、 心 下 の 痞 満 と 上 部 腹 直 筋 の 緊 張 を 認 め る 。

食 欲 ・ 便 通 と も に 良 好 。 腹 張 な し 。 睡 眠 も 良 い 。 暑 が り の 寒 が り だ が 夕 方 は 両 手 が 冷 え る。 夏 場 に は 汗 が 多 い 。 肩 こ り は な い が 首 を 回 す 癖 が あ る 。 鼾 を よ く か く 。 大 柴 胡 湯 + 疎 経 活 血 湯 を 投 与 。 2 週 後、 筋 力 は 4/5 程 度 に 回 復 。 4 週 後、 筋 力 テ ス ト で ほ ぼ 正 常 ま で 回 復 。 日 常 生 活 に 不 便 を 感 じ な く な っ り、 治 療 終 了 。

本 例 は 舌 診 よ り 瘀 血 の 存 在 が 示 唆 さ れ た 。 神 経 筋 疾 患 は 瘀 血 が か ら こ と が 多 い が、瘀 血 だ け で な く、 陰 血 の 不 足 も 認 め ら れ る ケ ー ス が 多 い 。 疎 経 活 血 湯 は 瘀 血 と 陰 血 不 足 が 併 存 す る 場 合 に 用 い ら れ る 。 本 例 で は 現 代 ス ト レ ス 社 会 の た め か、 肝 鬱 と 熱 産 生 の 亢 進 も 認 め ら れ た 。 そ こ で 大 柴 胡 湯 も 採 用 。

肝 鬱 で は 気 滞 が 生 じ る た め、 血 流 も 鬱 滞 し 瘀 血 や 陰 血 不 足 が 生 じ や す い 。 三 焦 の 流 れ も 阻 害 さ れ る た め 痰 飲 も 形 成 さ れ る 。 痰 飲 は 血 流 を 阻 滞 し 瘀 血 や 陰 血 不 足 を 助 長 す る 。 末 梢 神 経 も 圧 迫 さ れ る と、 痛 み や 痺 れ や 運 動 麻 痺 も 生 じ る 。 大 柴 胡 湯 に 含 ま れ る 半 夏 は 痰 飲 を 化 痰 す る た め、 上 記 徴 候 を 改 善 す る 。